独立行政法人 水産総合研究センター 水産工学研究所

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増養殖水理実験棟

【概 要】

 この実験施設では、増養殖施設に作用する波・流れの力や変化などの水理特性を解明するための実験を行います。
 増養殖施設とは、水産資源の維持増大と水産物の安定供給を工学的手法を用いて図るための構造物(群)を言います。
 これらを用いて下のような場を造ります。  


魚礁漁場 主に漁獲の対象となる魚介類の住処や隠れ家、摂餌場などを造り、魚を集め漁獲効率の向上を図る場所(主な施設:角形魚礁、十字礁、浮き魚礁など)
増 殖 場 魚介類の産卵場や幼稚仔の保護育成場などを造り天然水産資源の増大を図るための場所(主な施設:海藻等の着生基質工、産卵礁など)
養 殖 場 生簀などで魚介類を稚仔から出荷サイズまで人の管理のもとに育て安定的な供給を図るための場所(主な施設:浮消波堤、養殖生簀など)


 
【主要設備】

 1.深水波不規則波造波水槽:長さ100.0m、幅1.0m、深さ2.5m、水深2.0m
 
 水深数十mの比較的深い海域の波浪場を2次元的に再現する施設です。
 海底に設置される魚礁などの波に対する安定性や周辺の流動環境に及ぼす影響、浮消波堤や養殖生簀などの消波機能や激浪時の安全性の解明などの実験を行います。 写真左に延びているのが水路部分、その奥に造波装置が見えます。右手前が造波装置の制御と波高等の観測を行う場所です。

 これは実験に用いる浮消波堤の模型です。
 一般に浮消波堤は波長の長い波には効果がないとされてきましたが、構造を工夫することにより、より長い波も消せるような外洋型浮消波堤 を開発しました。
 写真奥に見えるガラスの部分が水路を横から観測する観測窓です。


 2.風洞付造波水槽:長さ70.0m、幅0.7m、深さ2.2m、水深1.2m
 海岸線付近の比較的浅い海域の波浪場を2次元的に再現するために用いる施設です。
 砕波帯近傍に設置される海藻着生基質としての転石の安定重量や効果的な配置、底設式の消波堤の消波機能等を解明するための実験を行います。
 この実験は、水槽内に砂質の海底を再現し、このような海域に育成する海草の一種であるアマモの群落を造成するために開発している底質安定工について、その底層漂砂制御機能を検証しているところです。  



 3.緩流速水槽:長さ65.0m、幅1.5m、深さ1.2m、水深1.0m 
 
 潮流や海浜流など、海域で生じる流れの場を2次元的に再現する施設です。
 魚礁や養殖生簀に作用する流れによる流体力を求めたり、構造物を流れの場に置いたときに流れの場がどのように変化するかなどの現象を解明する実験を行いま
す。 
 この実験は、外洋型の養殖生簀として開発している施設に作用する流れの力を求めているところです。
 生簀に魚が入ることで作用する力は変わってくることがわかりました。
 予想に反して魚が入っている方が力が小さくなる場合も認められました。
 


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