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漁船の動力源としてディーゼル機関が使用されています。漁船用機関には、経済性、信頼性、耐久性などが要求されます。
漁船用機関の燃料は、A重油や軽油が使用されます。特にA重油は燃料の性質にバラツキが多く、漁船の安全運航のためには、良質な燃料の供給を維持することが大切です。また、地球環境保護のため機関から排出される窒素酸化物、硫黄酸化物、黒煙などの大気汚染物質の削減が漁船においても必要となります。これらに対処するために、次のような研究を進めています。
1.乳化燃料を用いた機関有害排ガスの低減化
燃料油中に水を微粒化して分散させたものが乳化燃料です。
乳化燃料の使用により、排気中の窒素酸化物や黒煙を大幅に低減することことが可能です。
乳化燃料の燃焼のメカニズムを解明するとともにその実用化を目指した研究に取り組んでいます。
乳化燃料の顕微鏡写真の例
2.機関始動性への燃料性状の影響
低温環境下では機関の始動が困難となったり、或いは始動しても白煙の発生が著しくなることがあります。それらは、燃料の質と密接に関係しています。
低温実験室にて機関の始動性と燃料性状の関係を解明しています。特に、燃料の着火性(セタン価)が低くなると始動性が問題となります。実験結果から、低温始動には漁船用燃料のセタン価は45以上必要となることが分かりました。
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