独立行政法人 水産総合研究センター 水産工学研究所
トピックス

 漁業生産技術分科会「我が国における小型底曳網漁業技術を考える」を開催しました

平成22年1月19日(火)に、平成21年度水産工学関係研究開発推進特別部会漁業生産技術分科会「我が国における小型底
曳網漁業技術を考える」を東京都の南青山会館で開催しました。
近年の小型底曳網漁業は漁獲量減少に加え、魚価の低迷によって苦しい経営状態にある漁家が多く、さらに、平均船
齢は25年を越えたものが大半であり、代船のメドさえ立っておらず漁業者の高齢化も進行し、このままでは数年間で
本漁業が壊滅する恐れがあります。
また、この漁業は、燃油依存度が高い特徴を持ち、その低コスト化には油費削減が鍵となります。
そこで、この経営改善には、この漁業を漁具・機関・船体を含めた一つの生産システムとして捉え、これまで個別に
開発されてきた要素技術を結合し、操業の最適化を図らなければなりません。それと同時に、地元の試験研究機関や
行政部局との連携を強化し、現場ニーズにあった実証型の研究開発を進めなければなりません。
総合討論では、当該漁業の現状調査・実証実験・改善などについて具体的な方策を中心に議論が行われ、漁具・船体
・機関ごとの個別の検討に留まらず、それらを統合して一つのシステムとしてとらえ、省エネ操業などに発展させる
べきとの方向性が示されました。
当日は、全国から約120名の参加がありました。





開会挨拶

水産工学研究所
所長 玉井恭一
我が国における
小型底曳網漁業の現状と課題
水産工学研究所
漁具・漁法グループ長 長谷川誠三
船型学の観点より省エネを考える

水産工学研究所
漁船工学グループ長 川島敏彦


底曳網漁船のエンジン出力

水産工学研究所
機械・機関チーム長 長谷川勝男


小型底曳網漁業の
構造改革に向けた漁具改良
愛知県水産試験場
漁業生産研究所 中村元彦 氏


仕分け作業など漁労作業の
身体負担と改善方策
水産工学研究所
生産システムタスクグループ 高橋秀行
 

小形底曳網の天井網の目合拡大
によるタイ類未成魚の混獲防除

水産工学研究所
漁具・漁法グループ 藤田薫


底網目合拡大による
混獲軽減効果


山口県水産研究センター
内海研究部 内田喜隆 氏


底曳網漁業における新たな
システム構築のための取り組み
開発調査センター
底魚・頭足類開発調査グループ
リーダー 越智洋介
 


 閉会挨拶
水産工学研究所
漁業生産・情報工学部長 宮野鼻洋一
 会場の様子




会場の様子







当日のプログラム
 
平成21年度水産工学関係研究開発推進特別部会 漁業生産技術分科会
 
 
テーマ:我が国における小型底曳網漁業技術を考える
 
日 時:平成22年1月19日(火)13:00〜17:00
 
会 場:南青山会館(東京都港区南青山5丁目7-10) 
 
議 事
1.開会挨拶
2.趣旨説明
3.我が国における小型底曳網漁業の現状と課題・・・・・・・・・・・・・・・・(長谷川誠三/水産工学研究所) 
4.船型学の観点より省エネを考える・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(川島敏彦/水産工学研究所)
5.底曳網漁船のエンジン出力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(長谷川勝男/水産工学研究所)
6.小型底曳網漁業の構造改革に向けた漁具改良・・・・・・・・・・・・・・・・(中村元彦/愛知県)
7.仕分け作業など漁労作業の身体負担と改善方策・・・・・・・・・・・・・・(高橋秀行/水産工学研究所)
8.休  憩 
9.小形底曳網の天井網の目合拡大によるタイ類未成魚の混獲防除(藤田薫/水産工学研究所) 
10.底網目合拡大による混獲軽減効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(内田喜隆/山口県) 
11.底曳網漁業における新たなシステム構築のための取り組み・・・・(越智洋介/開発調査センター)  
12.総合討論
13.閉会挨拶
 

→トピックス一覧へ戻る

→トップページへ戻る