御挨拶
水産工学研究所は、独立行政法人水産総合研究センターに所属する研究機関であり、水産基本法の基本理念である「水産物の安定供給の確保」及び「健全な水産業の発展」に資するため、工学的側面から、漁港、漁場、養殖施設、漁船、漁具・漁法、水産資源探査等に関わる課題について、とくに現場に応用できる実用的な技術開発の推進に軸足を置いて数々の研究及び技術開発を実施しております。
当研究所では、水産業を取り巻く社会経済情勢の変化を受け、平成21年4月に組織改編を行い国民や社会の要請に迅速・的確に対応するための事業推進体制の整備を図ったところであります。また、平成23年4月からスタートした水産総合研究センターの第3期中期計画においては、重点課題である「水産物の安全・消費者の信頼確保と水産業の発展のための研究開発」の下で、漁船の安全確保と漁船漁業における省エネ・省コスト技術等を活用した効率的な漁業生産システムの開発を行うとともに、水産業の生産基盤である漁港・漁場などの整備・維持管理及び防災のための技術を開発しております。
さらに、東日本大震災に際しては、漁港施設の被害状況調査や漁場のガレキ調査、漁船建造についての技術的サポートなどを行い、被災地域の水産業の復旧・復興を支援しているところです。
当研究所の役割は、水産業が抱える問題の解決のため、業界や行政等関係方面のニーズに即応して、水産工学分野を中心とした知見を分野横断的に統合し、現業に活かし、持続的な水産業の発展と活力ある漁村の形成に貢献することであります。このため、所員一丸となって取り組んでいく所存です。どうぞ皆様のご理解とご支援を宜しくお願い申し上げます。
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