伊勢湾底びき網漁業に用いられるオッターボードの性能評価と新型オッターボードの提案
Evaluation of a conventional otter
board used in trawl fishery in
要旨
小型底曳網漁船における曳網能力の制限下で離着底兼用トロール網を用いるため、現用オッターボードの性能評価を行い、その性能を基準に離着底が可能で、かつ揚抗比のより高いオッターボードを設計・試作して現用オッターボードとの性能比較を行った。模型実験において、操業に用いる迎角における新型オッターボードの抗力係数は現用オッターボードよりも小さく、揚抗比は現用の1.41倍となった。また、曳網実験における新型オッターボードの離底時の間隔は、現用の着底時に比べ1.1-1.2倍となった。
キーワード:オッターボード、離底曳、小型機船底びき網漁業、揚力、抗力
ABSTRACT
To develop the otter board used with a semi-pelagic trawl
net, we evaluated the conventional otter board used in Ise-wan bay and compared
the lift and drag characteristics with the following experimental otter board. The
experimental otter board was designed to enable both semi-pelagic and bottom
trawl operations along with high lift-drag ratio. Results of model experiments
indicated that the drag coefficient of the experimental otter board was
smaller, and the lift-drag ratio of the experimental otter board was 1.41 times
higher than those of the conventional otter board respectively at intended
attack angles. In an experimental operation using semi-pelagic trawl net, the otter
board distance was 1.1-1.2 times wider than that of the conventional otter
board.
伊勢湾や三河湾での小型機船底びき網漁業の漁獲量は、近年減少傾向にあり、なかでも同漁業の重要魚種であるシャコ、マアナゴなどの漁獲量に占める比率が減少している。1)こうした海底に生息する生物は、底曳網が海底を掘り起こすことによる環境の変化の影響を受けやすいと考えられる。そこで、時期によってはこれらの生物種を保護し、代わりに中層に分布する生物を漁獲対象として水揚げ金額の減少分を補填することが検討されている。2)このような背景から、シャコやマアナゴなど海底近くに生息すると考えられる生物種への漁獲圧力を低減させるために、松下らは着底〜離底曳網が可能な離着底兼用トロール網(semi-pelagic/bottom
trawl net)の設計、製作と曳網実験を行った。3)この網の設計に当たっては、海底との接触面積を小さくでき、かつ中層に分布する魚をより多く漁獲できるように網高さを大きく保つことを目標とした。
離着底兼用トロール網は現用網と比べ網規模が大きく、抵抗の増大も見込まれる。したがって、小型底曳網漁船における曳網能力の制限下でこの網とともに使用するオッターボードには、現用オッターボードに比べ小さい抵抗と大きい揚力が求められる。また、伊勢湾内では海底と接触する部分の面積が大きい、いわゆるL字型オッターボードの使用は禁止されている。4)縦湾曲V型や複葉型などの、揚抗比が高くても底辺部の面積が大きいオッターボードはL字型オッターボードの一種と認識される懸念もある。3)したがって、オッターボードの設計に際しては海底との接触部分を小さく設定する必要がある。さらに、伊勢湾の底曳網漁船は網を着底させながら旋回することも多く、2)その際にも姿勢が維持できる高い安定性が求められる。
これまでに各種オッターボードの性能について研究されてきた5)が、本研究で目指すような、接触面の減少や低重心化など、特定の漁業に求められる設計条件を勘案して開発研究を行った例はみあたらない。そこで本研究では、現用オッターボードの性能を調べるとともに、離着底兼用トロール網の性能を満足させるために必要なオッターボードの開発を目標として新型オッターボードを設計・製作した。そして模型実験および曳網実験により現用との性能比較を行った。
方 法
現用オッターボードの仕様と模型実験 現用オッターボードはアスペクト比が0.40で平板横型に分類される。本体はFRPで覆われた合板、海底と接触する底部は鉄製で、重量は水中で343N、空中で686N、空中重心は底辺から33%の高さにある。(Fig.1) オッターペンネントには直径8mmの3本のチェーンが使われており、曳網方向に対するオッターボードの迎角は30˚で、曳網中にやや外傾するように長さが調整されている。2)このオッターボードの流体力特性を調べるため、1/4縮尺模型(0.193m(H)×0.428m(W))を製作した。この模型を使って水産総合研究センター水産工学研究所の垂直循環型回流水槽(測定部長さ7.5m、幅2.8m、水深1.4m)で実験を行った。水路中央部上に三分力検力計(日章電機製LMC-3501-50N)を固定し、これに支持棒(直径9mm)を介して模型を取り付けた。没水深度として、模型の上端から水面までの距離を100mmとした。迎角は0˚から70˚の範囲で設定し、揚力の最大値近傍の迎角は1-2˚間隔で、その他は5˚または10˚間隔で計測した。
模型実験における現用と後に示す新型オッターボードのレイノルズ数は、測定流速を50cm s-1とすればそれぞれ1.7×105、1.3×105程度である。本実験と同様の模型実験において円形オッターボードでは5×104 〜 2.4×105の範囲で、縦湾曲V型オッターボードでは6×104 〜 1.8×105の範囲でレイノルズ数によらず揚力係数と抗力係数は一定となった。6),7)また、福田ら8)は湾曲型オッターボードや複葉型オッターボードを構成する、縦横比の異なる複数の湾曲板において、レイノルズ数(0.9×105 〜 3.6×105)と揚力係数・抗力係数との間に失速直後の迎角である程度の変動がみられたが、それ以外の迎角では変動が少ないことを確認している。本研究で対象としたオッターボードを、失速角を超える設定迎角で使用することはない。そこで本実験では流体力の測定にあたり、水面に波ができず、計測装置の許容範囲で検力計の精度に見合った力を検出する流速として50 cm s-1とした。
揚力係数と抗力係数は(1)式と(2)式から求めた。
(1) (2)
ここで、とは揚力係数と抗力係数を、とは揚力と抗力を、は水の密度を、は投影面積を、は流速を示す。模型に作用する流体力を求めるため、支持棒に作用する流体力を別に計測してこの値を計測値から除いた。
新型オッターボードの設計と模型実験 伊勢湾の小型底曳網漁船で使用するオッターボードは、以下の条件を満たす必要がある。1)伊勢湾内は前述のようにL字型オッターボードの使用が禁止されているため、海底面との接触を極力小さくする。 2)オッターボードは主に人力で取り扱うので、重量は現用オッターボードと同程度である。3)網を着底させた状態での旋回に対応するため、重心は低く抑える。4)船尾のへりに吊り下げても着水しない大きさである。 これらの条件に近い仕様のオッターボードとしてNET Systems 社製の底曳網用HI-Lift Trawl Doors (http://www.net-sys.com/)を選択し、この形状を参考に、新型オッターボードを設計した。HI-Lift Trawl Doorsは2枚の湾曲板で構成され、拡網力を高めるためにスロットが付いている。また、縦横比は小さく(1.0)、重心位置は低くして安定性を図っている。新型オッターボードは、荷重鋼の形状を半円柱にして海底面との接触を小さくした。(Fig.2) また、材質にアルミニウムを用いて現用オッターボードと同程度の重量とし、ブラケットは固定式として簡素化を図った。重心位置は底辺から30%の位置に設定した。このオッターボードの縮尺模型(0.333m(H)×0.333m(W))を製作して(Fig.2) 現用オッターボード模型と同じ条件で実験を行い、得られた流体力特性に基づき、後述の方法によりオッターボードの面積を決定した。模型には荷重鋼を付け、ブラケット類は付けなかった。完成した新型オッターボードは以下に述べる曳網実験に用いた。
曳網実験 現用オッターボードと新型オッターボード を離着底兼用トロール網とともに用い、同―仕様の2隻の小型底曳網漁船(12トン、農林35馬力、うち1隻は既報2)と同一の漁船)によって2004年12月に伊勢湾内の海底が比較的平坦な水域(水深23-30m)で曳網実験を行った。
最初に新型オッターボードと離着底兼用トロール網とを主機関回転数を1700rpm、曳索長を135mと180mに、1850rpmでは曳索長180mにそれぞれ設定して、各条件につき10分間以上曳網した。この際には後に示す新型オッターボードの模型実験結果に基づき、迎角を25˚としてブラケットを固定した。曳網終了後、この網を他方の船に積み替えて現用オッターボードに接続し、上記と同じ条件で曳網した。オッターボード中央部とヘッドロープ中央部にはそれぞれ漁網監視装置(Simrad PI-32、分解能0.1m、精度±0.25%FS)を取り付け、出力値をパーソナルコンピュータに約5秒間隔で記録した。また、新型オッターボードの中央部とグランドロープには自記式水深計(アレック電子MDS-MkV/D, 最大計測水深200m,分解能0.05m,精度±1%FS)を、両舷の曳索とオッターボードの間に自記式張力計(Micrel Sensor F、定格容量98kN 精度±0.5%FS)を取り付け、いずれも1秒間隔で記録した。さらに、船体に装備された魚群探知機から海底の水深を読み取った。曳網時の対地速力はGPSから、対水速力はGPSと伊勢湾の潮流推算データ(海上保安庁提供)から求めた。オッターボードの離着底状況はオッターボードとグランドロープとの水深差から推定した。測定は主機関回転数または曳索長変化後6-7分経過してから3分間の平均値を代表値とした。
結 果
模型実験 迎角と、との関係をオッターボード別にFig.3に示す。現用オッターボードのは迎角38˚で最大値1.28を示した。また、は迎角45˚で極大となり、55˚以上では迎角が大きくなるにつれて再び増加した。設定迎角30˚におけるとはそれぞれ1.10と0.68、揚抗比は1.62であった。次に、新型オッターボードのは迎角32˚で最大値1.63を示した。また、は迎角44˚で極大となり、50˚以上では迎角が大きくなるにつれて再び増加した。迎角と揚抗比との関係をFig.4に示す。揚抗比は両オッターボードとも迎角10˚前後で極大となり、45˚前後を境に抗力が揚力よりも大きくなった。新型オッターボードに関する迎角と、および揚抗比との関係から、揚力と揚抗比をともに満足させる迎角(25˚)を設定迎角とした。設定迎角において、新型オッターボードの (1.41)は現用オッターボードのの1.28倍と大きく、新型の (0.62)は現用のよりも小さくなった。この迎角における新型オッターボードの揚抗比(2.29)は、現用オッターボードの1.41倍となった。
以上の結果に基づき、水上9)の示したオッターボードの面積を求める式から、新型オッターボードに必要な面積を計算した。
(3)
ここで、はワープを除いた漁具の抵抗、は海水の密度、はオッターボードの抗力係数、は曳網速度、はオッターボードの揚抗比、とはそれぞれワープとハンドロープの展開角を表す。この式にを1030kg/m3として前報3)で示した、設計目標とする漁具の抵抗(16.74kN)、曳網速度 (1.8 m s-1 (3.5ノット))、目標とする袖先間隔(10.8m)に見合った(オッターボード着底時3.7˚、離底時6.9˚)、ヘッドロープの長さと袖先間隔との比を0.45としたときの (9˚)と、新型オッターボードの設定迎角における抗力係数(=0.62)および揚抗比(=2.29)を代入すると面積は着底時で0.74m2、離底時で0.92 m2と計算された。本研究ではオッターボードを離底させた曳網も想定している。揚力は設定迎角の変更によって調整できるので、離底曳網に必要な揚力に余裕を持たせ、新型オッターボードの面積を計算より若干大きい1.0 m2 に設定して実物を製作した。
曳網実験 結果の概要をTable 1に示した。新型オッターボードによる曳網時のグランドロープ水深は、船体直下の水深よりも0.9-1.3m深かった。このオッターボードにおける曳網中の水深変化は0.4-1.2mと、比較的小さかった。これらの結果より、新型オッターボード使用時においてグランドロープは着底していたと推定した。また、新型オッターボードの水深はグランドロープの水深に比べいずれも2m以上浅かった。このことから、新型オッターボードは曳網時に離底していたと推定した。新型オッターボード使用時の対地速力は現用オッターボード使用時よりも0.2-0.3m/s小さかった。一方、対水速力の推定値においてはそれらの差は、主機関回転数と曳索長が同一の条件下で0.1m/s以内になった。この結果より、両種のオッターボードの性能比較は、対水速力がほぼ同一の条件下で行ったと考えた。
この曳網条件における新型オッターボードの間隔は、いずれも現用オッターボードの間隔よりも大きく(1.06〜1.40倍)なった。すなわち、回転数1700rpmでは曳索長135mにおいて現用の30.6mに対し43.0m、曳索長180mでは現用の36.9mに対して44.2m、回転数1850rpmでは曳索長180mにおいては現用の37.5mに対して39.9mであった。
考 察
伊勢湾の小型底曳網漁船はシャコを漁獲するのに同じ場所を繰り返し曳網しており、その際にはオッターボードを着底させた状態で旋回する。こうした旋回曳網に対応した現用オッターボードは、転倒やオッターボードどうしの絡まりの心配がほとんどなく、信頼性が高い。しかし、その一方で平板横型に分類される現用オッターボードは揚抗比が小さく、性能的には劣る5)ことが知られている。本研究で模型実験により測定した縦横比0.4の現用オッターボードの最大揚力係数は1.28で、その時の抗力係数は1.02、揚抗比1.18であった。これは縦横比0.5のオッターボード中層時における朴らの結果10)(最大揚力係数1.24、抗力係数1.06)に近い。ただし、実際の操業のようにオッターボードが着底した状態では、海底面による揚力係数や抗力係数への影響がある。朴ら10)によれば、縦横比0.5のオッターボードが底面に接した場合の揚力係数は、中層時に比べ30%減少し、抗力係数は逆に増加傾向にあった。実際にはこれに加え、オッターボードによる底質の掘削にともない抗力が発生する。この抗力の分力はオッターボードの移動方向(曳網方向)とオッターボードを広げる方向に働き、後者は揚力成分の増加に寄与する。
そこで、オッターボードを着底させて操業したときの現用オッターボードの揚力係数、抗力係数と揚抗比を試験操業データから推定する。オッターボードの揚力と抗力をそれぞれ、とすると
(4)
(5)
(6)
と表される。ここでとはそれぞれ曳索とハンドロープの張力、とはそれぞれ曳索とハンドロープの展開角、はオッターボードの間隔、は曳索の長さを示す。なお、はヘッドロープの長さと袖先間隔の比との関係9)から求めた。今回の実験では は測定していない。そこで、過去に現用オッターボードを用いて測定したデータ2)を(4)-(6)式に代入し、とを計算した。そしてこれらを (1)式と(2)式にそれぞれ代入して揚力係数と抗力係数、および揚抗比を求め、Table 2に示した。揚力係数は0.62-0.92、抗力係数は0.71-0.88であった。これらの係数は、設定迎角(30˚)における現用オッターボードの模型実験値に対してそれぞれその56-83%、104-129%、揚抗比ではその54-65%と求まり、操業時の揚力係数と揚抗比は模型実験値に比べ減少し、逆に抗力係数は大きくなった。これは、オッターボードの海底面への接触による揚力の減少に加え、オッターボードの海底掘削により発生した力の抗力成分が揚力成分よりも大きかったためと考える。この傾向は平板横型オッターボードを用いて操業を行い模型実験値と比較した結果11)と一致する。
設定迎角での模型実験において、新型オッターボードの揚力係数は現用オッターボードに比べ大きく、抗力係数は小さくなり、新型オッターボードの揚抗比は現用オッターボードを大きく上回った。新型オッターボードは2枚の湾曲板で構成されたスロット付きの構造で、縦横比は1.0となっている。スロットには揚力係数の最大値を、12)湾曲板には揚力を増大させる効果がある。また、反り比を15%に固定して縦横比を0.5〜6.0まで変化させた実験では、最大揚力係数は縦横比が新型オッターボードと同じ1.0で最大となったと報告されている。8)新型オッターボードに採用されたこれらの仕様が揚抗比の増大に寄与したと考える。
伊勢湾の小型機船底びき網漁業では、網とオッターボードをともに着底させて操業する。今回の現用オッターボードを用いた操業実験ではオッターボードに水深計を取り付けておらず、現用オッターボードが着底していたかどうかは不明である。現在の伊勢湾小型機船底びき網漁業において、ワープ長は水深の5-7倍であった。2)本実験においてもワープ長は水深の5.6-7.6倍となった。そこで、ワープ長が水深の7.6倍で現用オッターボードが確実に着底していると考えられるワープ長180mの実験値について、現用オッターボードと新型オッターボードの性能を比較する。新型オッターボードの水深はグランドロープ水深よりも2m以上浅かったことから、新型オッターボードは離底していたと判断できる。現用漁具の総抵抗に占める現用オッターボード抵抗の割合は20-25%程度であった。1)いま、漁具の総抵抗に占める新型オッターボード抵抗の割合を、新型オッターボードの揚抗比をとすると、とはそれぞれ下式で表される。
(7)
(8)
ここで、はTable 1の数値を用いて(6)式より求め、はヘッドロープと袖先間隔の比を0.45として9˚と求め、に設定迎角における揚抗比の模型実験値(2.29)を、にTable 1に示した漁具抵抗の半分の値をそれぞれ(8)式に代入してを計算した。そしてとこれらの値を(7)式に代入しを求めた結果、回転数1700rpmと1850rpmにおけるはそれぞれ0.13、0.12と計算された。すなわち漁具の総抵抗に占める新型オッターボードの抵抗の割合は現用オッターボードに比べ7-13%程度減少した。また、新型オッターボードの間隔は現用オッターボードの間隔よりも広く、離底時の新型オッターボード間隔は着底時の現用オッターボード間隔の約1.1-1.2倍となった。また、現用オッターボードの離着底状況は不明ながら、曳索長135mにおいて離底時の新型オッターボード間隔は現用の1.4倍となった。
現用オッターボードに比べこのように拡網力が大きく、しかも抗力や面積が小さい新型オッターボードの導入により、網が濾過する容積を現用網よりも大きくすることを目標とした離着底兼用トロール網の導入が可能となる。現用オッターボードは着底専用なのに対し、新型網に対応する新型オッターボードは本操業実験で行ったような離底状態での使用も想定している。この状態においては、着底時に比べ網の濾水容積が増加する3)とともに、漁具が海底に及ぼす影響が軽減され、漁場の海底環境保全につながることも期待される。
今回の実験では旋回曳網は行っておらず、旋回時での新型オッターボードの安定性は確認できていないため、この点について検討する必要がある。また、離底曳網を行うには網とオッターボードそれぞれに浮沈バランスの調整が必要となるので、今後はこれらの鉛直方向の釣り合い条件を明らかにし、離底曳網方法の確立に向けて取り組んで行きたい。
文 献
1) 中央水産研究所.我が国周辺水域の漁業資源評価,水産庁増殖推進部・独立行政法人水産総合研究センター,東京.2002; 914-927.
2) 松下吉樹,熊沢泰生,冨山実,藤田薫,山ア慎太郎.伊勢湾内の小型機船底びき網漁業で使用されるトロール漁具の設計と曳網中の形状.日水誌2005; 71:
318-327.
3) 松下吉樹,熊沢泰生,冨山実,稲田博史,藤田薫,山ア慎太郎.小型機船底びき網漁船で使用する離着底兼用トロール網の開発.投稿中.
4) 玉越紘一.愛知県の底曳網漁業のあゆみ.愛知水試研報2000; 7: 17-41.
5) 松田 皎.拡網板の流体力特性.「漁具物理学」(松田皎編).成山堂,東京.
2001; 43-63.
6) 林 俊辰,佐藤 修,梨本勝昭,山本勝太郎.キャンバーの違う円型オッターボードの揚抗特性.日水誌1988; 54:
779-786.
7) 松田 皎,胡 夫祥,石沢 聡. 縦湾曲V型オッターボードの流体特性.日水誌1990; 56:
1815-1820.
8) 福田賢吾,胡 夫祥,東海 正,松田 皎.湾曲板の揚抗力特性に及ぼす縦横比の影響.日水誌2000; 66:
97-103.
9) 水上洋一.曳網漁具設計の実際.「漁具物理学」(松田皎編).成山堂,東京.
2001; 146-160.
10) 朴 倉斗,松田 皎,胡 夫祥,孫 満昌. 縦横比の異なる平板の揚抗力特性に及ぼす底面の影響.日水誌1993; 59: 79-84.
11) FAO. Otter board design
and performance. FAO,
12) 西山 哲男.「翼形流れ学」日刊工業新聞社,東京.1998; 39-63.
Table 1. Results on gear mensuration
Engine
revolution (rpm) |
1700 |
|
1850 |
|||||
Warp
length (m) |
135 |
|
180 |
|
180 |
|||
Otter
board type |
Experimental
|
Conventional
|
|
Experimental |
Conventional
|
|
Experimental
|
Conventional
|
Towing
speed over the ground (ms-1) |
1.4 |
1.7 |
|
1.5 |
1.7 |
|
1.7 |
1.9 |
Towing
course (˚) |
176 |
326 |
|
140 |
326 |
|
139 |
326 |
Current
speed (ms-1) |
0.1 |
0.3 |
|
0.05 |
0.2 |
|
0.05 |
0.2 |
Current
course (˚) |
300 |
320 |
|
130 |
310 |
|
130 |
310 |
Estimated
towing speed over the water (ms-1) |
1.5 |
1.4 |
|
1.5 |
1.5 |
|
1.6 |
1.6 |
Scope
ratio |
5.7 |
5.6 |
|
6.1 |
7.6 |
|
6.3 |
7.6 |
Otter
board distance (m) |
43.0 |
30.6 |
44.2 |
36.9 |
39.9 |
37.5 |
||
Gear
drag (kN) |
16.21 |
- |
|
17.18 |
- |
|
20.20 |
- |
Water
depth - Ground rope depth (m) |
-0.9 |
- |
|
-1.3 |
- |
|
-0.9 |
- |
Water
depth - Otter board depth (m) |
2.2 |
- |
|
2.5 |
- |
|
7.5 |
- |
Change in water
depth during tow (m) |
0.4 |
0.6 |
|
1.1 |
0 |
|
1.2 |
0.2 |
Table 2. Lift and drag coefficient of
conventional otter board in an experimental operation
Engine
Revolution (rpm) |
Towing
speed over the water (ms-1) |
Warp
length (m) |
Net
mouth spread /HR
length (m) |
Horizontal
warp
angle(˚) |
Horizontal
bridle
angle(˚) |
Warp
tension (kN) |
Bridle
tension (kN) |
Lift
force(L) (kN) |
Drag
force(D) (kN) |
L/D |
Lift
coefficient (Cl) |
Drag
coefficient (Cd) |
1700 |
1.6 |
150 |
0.43 |
6.9 |
8.6 |
6.44 |
5.00 |
1.52 |
1.45 |
1.05 |
0.92 |
0.88 |
1800 |
1.9 |
150 |
0.34 |
6.9 |
6.1 |
7.21 |
5.54 |
1.45 |
1.65 |
0.88 |
0.62 |
0.71 |
1900 |
2.0 |
150 |
0.34 |
7.1 |
6.1 |
8.37 |
6.38 |
1.71 |
1.96 |
0.87 |
0.66 |
0.76 |
Fig.1 Plan of conventional otter board.
Fig.2 Plan of experimental otter board model.
Fig.3 Lift coefficient (Cl) and drag coefficient (Cd) of a)conventional and b)experimental otter board
model in relation to angle of attack. ○, Cl
; ▲, Cd .
Fig.4 Lift-drag ratio of conventional and
experimental otter board in relation to angle of attack. ■, Conventional otter
board; ○, Experimental otter board.