平成12年度水産工学研究所運営会議概要報告

主催責任者 水産工学研究所長

1.開催日時:平成13年2月22日 13時30分〜18時
場    所:水産庁船員詰所会議室(東京都中央区勝どき)
2.出席者・人数:運営委員5名,所内出席者12名
3.結果の概要

議題 結果の概要
1.開会

2.挨拶

3.議事
@水産工学研究所の運営について










A研究業務の現状と今後の計画および評価について










B総合討論










































4.閉会
企画連絡科長が開会を宣言した。

所長より挨拶があり,運営会議開催の背景と目的について説明した。


1)組織の変更と運営方針について
所長が独法化後の組織体制,および中期目標,中期計画,研究評価等の概要について説明し,質疑応答を行った。
2)平成11年度運営会議における指摘事項と対応状況
企連室長が昨年度の運営会議で委員から出された主要な指摘事項について対応対応状況を説明し,質疑応答を行った。
3)平成11年度科学技術に関する行政監察の結果について
企連室長が資料に基づき平成12年12月に農水省に出された行政監察結果について説明し,質疑応答を行った。
4)平成11年度水産工学研究所研究レビューについて
企連室長が資料に基づき指摘事項についての対応を説明し,質疑応答を行った。

1)平成12年度の研究実施状況と主要研究成果
各部長が平成12年度の研究実施状況の説明と主要研究成果を資料,OHP等を使用して説明し,質疑応答を行った。
2)平成13年度以降の研究計画
企連室長が水産総合研究センター中期計画を紹介し,その後,各部長が平成13年度以降の研究計画を説明した。
3)平成12年度新設拡充施設費実績
庶務課長が資料に基づき平成12年度新設拡充施設費の実績について説明し,質疑応答を行った。
4)研究評価について
企連室長が中期計画に対して想定される評価基準とそれに関する事項について説明し,質疑応答を行った。

−独法化後の水産工学研究に何を望むか−
(独法化に伴う研究環境の変化)
・平成11年度科学技術に関する行政監察において数値目標の策定が勧告されているが,数値を目安にするのはよいが数値のみが独り歩きするのは如何なものか。
・評価の基準に経営面での評価が必要ではないか。
・国と県との役割分担の明確化が勧告されているが,水産研究は多様な問題を抱えており,単独の機関で研究を進めることには無理があり産官学の協力の下に進めるべきである。
・平成11年度水産工学研究所研究レビューで施設機能の集約化が指摘されているが,一方では行政からのニーズがあり矛盾するのではないか。突発的に問題が発生して施設を造っていては間に合わない。将来に備えた対応準備が必要である。
・研究者を育てるのは研究所であり,これが欠落したら危ういのではないか。
・施設の共同利用について独法化後は民間などに有料で貸すなど有効活用を図ってほしい。
・独法化後は行政,社会からのニーズから研究課題の設定をする場合,研究者の自発性との関係で軋轢を生じ意欲をそぐ面があるので,課題設定に当たっては十分な配慮が必要である。
・沿整事業などまだ経験的な面が多く,科学的根拠を明示できれば事業につながる。研究所は事象の因果関係を明らかにする努力をしてほしい。
・研究者が専門に固執するとダイナミックな研究に対応できなくなる。逆に対処療法的研究に専念すると専門性を失う。そのバランスを考えることが重要である。
(水産資源量の推定について)
・水産業が成り立つためには資源量の把握と,何年もつか等のデータが必要である。水工研でも資源量評価を大きなテーマとして行っているが資源量が把握されればどれくらいの漁船が必要 かがわかる。これらの基礎データが無いと判断しづらい。さらに資源の再生産の機構の解明が必要である。
・各水試とも計量魚探を搭載するなどして浮き魚資源量の把握の必要性を感じている。汎用性のある使いやすい機器の開発が必要である。
・計量魚探は資源量推定が目的で,使用するのは資源量把握を目的とする研究者であると思われる。この観点から使用法が難しいのはある程度やむを得ない面があり,資源研究者が機器を使いこなす技量を持つべきである。資源量推定は国際的な問題となっておりこれを怠ると世界に取り残される。水工研ではむしろより資源量が精確に測定できる高度な機器の開発をお願いしたい。使いやすさは2次的なものと思われる。
・音響でプランクトン調査を可能とするなど資源調査に新しいハイテク技術を取り入れてもらいたい。
(これからの水産工学研究について)
・漁業が経営的に成り立つためにはどういう漁業形態とすべきか技術者サイドから提言すべきである。
・流通まで含め漁業にIT技術を取り入れる等の工夫が必要である。

所長より閉会の挨拶があった。