平成16年度水産工学関係試験研究推進特別部会報告書
 
会議責任者 水産工学研究所長
 
1.開催日時    平成17年1月12日(水) 10:00〜17:40

2.場   所    南青山会館 会議室 

3.出席者所属機関及び人数    16機関 42名(第T部、第U部の延べ人数)
 
4.結果の概要
議      題 結   果   の   概   要
第T部:
【連携と研究協力強化を探る】
*二枚貝漁場研究における水産工学的アプローチ

 所長挨拶、企画連絡室長の主旨説明。その後、昨年度までに都道府県試験研究機関から当専門分野の特別部会に要請のあった課題の中から標記課題を選定し、関係する都道府県試験研究機関等(参加者名簿参照)と研究の現状、問題点及び連携協力等の今後の進め方などについて協議した。
 対象となる二枚貝の種類にもよるが、浮遊幼生期から着底までの過程における諸問題の解決が重要であることなどが認識された。なお、水産庁で進めている「アサリ協議会」に関する情報提供があった。今後、当特別部会として都道府県試験研究機関と連携して「二枚貝漁場」に係わる問題に取組む場合、同協議会との連携協力あるいは役割分担などについても検討する必要がある。

第U部:
報告・情報交換

 所長から、研究及び研究所を巡る情勢について説明。
 企画連絡室長から昨年度の指摘事項などのフォローアップについて説明があり、了承された。
 各構成機関から、平成16年度の研究・事業の実施状況について報告及び質疑応答があった。



協議事項
・試験研究ニーズと具体的な取組に関すること

 水産土木工学部長から、第T部の協議結果の報告並びに「二枚貝漁場研究」における水産工学的アプローチの推進及び連携の必要性について共通認識を持ち、シンポジウムの開催等を目指し、関連する都道府県試験研究機関の参画を得て研究会あるいは作業グループを立ち上げることが提案され、了承された。
 水産情報工学部長から「水産調査計測シンポジウム−漁業資源調査におけるソナーの利用−」(H17.1.13開催)の開催主旨とプログラムが紹介された。
 漁業生産工学部長から、シンポジウム「大型クラゲに対する漁業被害の防除技術開発の現状(仮題)」(H17.5開催予定)の開催主旨の説明と提案があり了承された。
 企画連絡室長から、都道府県試験研究機関等から提出された当該専門研究分野への本年度研究ニーズ・要請など2件について説明及び対応方針が示された。両件については、現在進められている研究や事業の成果を適宜提供することで了承された。


・平成16年度研究成果情報について
 
 1)平成16年度研究成果情報として、北海道立中央水産試験場、北海道立函館水産試験場及び京都府立海洋センターから各1件、島根県水産試験場から2件、水産工学研究所から6件、合計11件について概要報告があり、原則的に水産工学研究分野の研究成果情報として承認された。
 2)内容及び体裁等の一部修正については、提出機関と事務局との間で調整することが了承された。


・その他(水産工学研究分野の研究方向について)

企画連絡室長から、昨年の推進会議以降、所内将来構想検討委員会等で検討してきた次期の中期計画における水産工学研究分野の研究の方向性について説明した。
 構成者から、1)現在、環境など悪化している漁場・漁港等の改善・回復の視点も考慮すべきこと、2)漁船漁業の生き残りのため漁業界と一体となった組織的な取組など研究所の一層の貢献が必要であるなどの意見があった。また、行政部局からは、1)水産業の活性化のため、国と地方あるいは官と民等の役割分担を考慮した研究資源の重点化が必要であること、2)行政としては、現在、資源回復、漁船漁業構造改革など待ったなしの多くの問題を抱え、水産工学研究所にも多くの事業や協力をお願いしているが、現在の問題を迅速に解決する視点も反映した研究計画とすべきとの意見があった。
 今後、次期の中期計画を詰める段階で、これらの意見を反映する必要がある。


・その他必要と認められる事項に関すること

 次年度開催について:次年度は平成17年11月あるいは12月に都内で開催の予定。